純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
迷惑だった?
私は桐生さんのその言葉に、どこかショックを受けていた。
確かに、彼と付き合ったという事実はない。
この嘘は、きっと彼にも迷惑だったんだって……。
それきり、口をきけなくなってしまった。
被害者だったけれど、あなたにも落ち度があったと責められているような気がして。
何を言っても無駄なのかな、なんて。
「もう、今日はお帰り下さい。彼女は疲れています」
「すいません。お邪魔しました」
桐生さんが半ば強制的に刑事を追い出した時、私はあまりの疲労に倒れそうになった。