純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
第4章
性悪男の本音
その日から、苦痛の日が続いた。
時々、刑事からかかってくる電話の質問にうんざりしながら、それでも、部屋に行くと言われるのを必死で止めて。
見たくない。あの刑事の顔なんて。
やっぱり一人では上手く眠ることもできなかった。
買い物に行くこともできなかった。
桐生さんと一緒になら、あんなに楽しかったのに。
仕方なく、ネットスーパーで買い物をして、それを届けに来たチャイムの音でビクッと震えて……。
会社を休んで3日目。
以前退職した北川さんが訪ねてきてくれた。手にいっぱいの食糧を携えて。
お腹が大きくなっていて、びっくり。
あんなに嫌だなんて言っていたのに、顔を見るととても優しくなっていて、もうすでに母になる準備をしているんだななんて勝手に思った。