純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
自分でも、成長したと思う。
もういっぱいいっぱいだと思っていたけれど、そんなことはなかった。
やればできる。
そんな自信になったころ――彼がいなくなって、4か月が過ぎたころ――。
「安永君」
突然支配人から呼び出される。
「何でしょう」
「君に、チーフプランナーになってもらおうと思っているんだが」
チーフプランナー。
それは桐生さんがやっていた仕事。
そして、彼が去ってからその席は空席だった。
「いえ。私なんかでは務まりません」
それは彼がいなくなってから、彼の仕事を引き継いで痛感したこと。
そんなに簡単じゃない。
私ではまだ無理だ。