純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
「いや、一番適任なのは君だろう。
最近の仕事ぶり、聞いているよ。
いつまでもチーフなしっていうわけにもいかない。後輩も育てて欲しい。
それに、桐生君が辞める時も、次は安永君が妥当だと強く押されてね」
「えっ……」
彼が、私をそう評価してくれたことは、とてもうれしい。
この時、はっきりと分かった。
彼を目指して頑張ってきたことが。
「どうかな。引き受けてくれないだろうか」
「あの、私……」
もう、決めた。
いや、彼が去ってから決めていたことだった。
だから、チーフを引き受けることはできない。
そして……。