純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
ちょっと入ってもいいだろうか。
いや、この好奇心旺盛な私が、入らずになんて無理だ。
一歩足を進めると、「バタン」とドアが閉まってビクッとした。
ゆっくりその真ん中の花の道を進んでその最前列に着くと、ローズパレスと同じように十字架が掲げられている。
「安永?」
誰もいないと思っていたそこで、突然声を掛けられて、肩をすくめる。
「お前、どうして……勝手に入るなんて、犯罪だぞ?」
久しぶりに会った彼は、相変わらずの口の悪さ。
だけど……。
「どうして、来たんだ」
「あ、あああ会いたかったからよ!」
その瞬間、私は彼の腕の中にいた。