純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
嘘
「遅刻ギリギリだな。純悪女」
「あーっ、もう。小さい声でお願いします」
ズキズキする頭を抑えながら、自分のデスクに着く。
朝、携帯のコール音で目覚めた私。
「――はい」
「やっと起きたか。酔っ払い」
それでブチッと切れてしまった電話を見ると、30分くらい前から、何度も何度も電話が掛けられていたのが分かった。
いいとこあるじゃん。
あー、酒臭い。
こんな女、やっぱり誰も相手にしてくれないだろうな。
そんなことを思いながら、ふと気がつく。
歩の前で、こんな風になったことあるだろうか。