Sexual Secret
「…あ…あんなことしてたし、そういう関係…なのかなって…」




自分の気持ちに気付いた途端、涙が出そうになった。



痛む胸が、余計痛くなった。




「だったら、お前は俺を嫌いになるか?」


「え…」





「好き、なんだろ、俺のこと」



この人は、どこまでもずるくて、どこまでも自信のある男だ。



そして、どこまでも、かっこいい男だ。





「好きなんかじゃ…」



「嘘つけ、俺のこと誰だと思ってる」




もう、嘘が下手くそな自分を、呪いたくなった。
< 110 / 431 >

この作品をシェア

pagetop