Sexual Secret
「私だって…、先生がわからないです」




わかりたい、私にはその気持ちがあるのに。



先生の心の中が、全然見えない。




「とにかく、帰ってください…」



声を振り絞って、先生にそう言う。




先生は、黙っていた。



そして、私を見てはくれなかった。



だから私も、黙って泣いていた。




しばらくして、先生は立ち上がって出ていった。





「俺のこと、好きなくせに」



そんな言葉を、小さな声で残して。
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