Sexual Secret
「ごめんね、よっくん...」



そう言って、力無いよっくんの体を押して腕の中から抜け出した。




「そうだよな...。でもごめんな、悠梨。俺、それじゃ駄目なんだ」




よっくんは、私の目を見なかった。



その代わりに、手にした一枚の紙を見た。




心臓が、止まるかと思うくらいの衝撃。



よっくんは、やっぱり私の目を見なかった。





その紙には、私と先生のことについて、事細かく書かれていた。



私が、よっくんに愚痴のつもりで話したこと。




それが、まるで雑誌の記事のように、というかもはや、雑誌の原稿そのものだった。
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