Sexual Secret
そんなことを考えていると、その男が目を覚ました。



しばらく天井を見つめて、ようやく俺を見る。




「何があった」



あいつに聞くなんてことはできなくて、この男の口から全てを聞き出そうと思っていた。




何があったのかはわからない。



ただ。




あいつをもう泣かせたくない、傷つけたくない。



だからこの男が、あいつを泣かせたり傷つけたりするのは許さない。




「悠梨の言ってた、先生?」



少し掠れた声は、きっと元々ではないだろう。



あいつ、俺のこと話してたのか。
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