Sexual Secret
あいつが幸せならそれでいいなんて、呑気なことを思っていたり。



それは始めのうちだけで、結局自分の気持ちを伝えるなんてことをしたり。




あいつがどんな状況に置かれていたのか、どんな気持ちでいたのか。



そんなこと、考えもしなかった。




全て話し終わって、本当にすいませんでしたと謝るこの男を。



俺は本気で殴りたかった。




だけどそれは、あいつをきっと傷つけてしまうだろうから。




「ここが病院じゃなかったら、お前のことボコボコにしてやったのに」



そんな台詞で、この怒りを何とか抑えようとした。
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