ひまわりのうた


『なぁ。』

『ん?』

『お前の名前、なんて読むんだ?
ゆうあい?』

『え?“ゆあ”だよ!』
ゆうあいなんてそのまんまじゃん!ってクスクス笑うお前。

あれはちょうど5年前の4月。

高1だった俺ら。

隣の席の女の名前がどうしても読めなかった俺は直接聞くことにした。


『佐藤君て、おもしろいね』

『俺はただバカなだけだ』

『たしかに』

『そこは否定するとこだろ!!』

俺がそう言うと、お前は腹抱えてわらったっけ。


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