ひまわりのうた
それから俺達は仲良くなって、よく屋上で話した。
他愛もない話ばっかだったけど、俺達はいつも笑ってたな。
だんだん俺のダチも来るようになって、お前のダチと一緒に大騒ぎするようになった。
『大輝っ!!
チョコ持ってきたから一緒に食べよー♪』
『おー』
笑顔でチョコを差し出すお前を見て、俺は思ったんだ。
俺、こいつの事好きだわ。ってさ。
貰ったチョコの味とか、その後何話したかなんて覚えてねぇけど、あん時のあの笑顔は今も俺の目に焼き付いてんだ。
優愛のことが好きだって気付いても俺は何もしなかった。
この距離を壊すことなんてあの時の俺にはできなかったから。
だから俺と優愛の関係は変わることなく、ただ時間だけが過ぎていった。