【短】携帯のパスワード
携帯のパスワード
「携帯のパスワード、見れないようにするやつね?
それを『5151』にすると、好きな人からメールが来るらしいよ」
「まじかっ!!」
昼休み。
窓側の隅で机を合わせてお弁当を食べながら
そんな話を聞いた私。
速攻携帯を、リュックから取り出して
パスワードを5151に設定した訳だ。
そんな姿を見た親友の杏奈は
頑張るねえ。なんておばあちゃんみたいにしみじみと言う。
おまじないなんて信じるも信じないもどっちでもいいと思うけど
私は信じるよ。
楽しいしさ。
うん、それに将司からメールほしいもん。
こんなのに頼むなんて、バリバリ運動部の私、柚にしては
らしくないかもだけど、今回はそんなの関係ない!!
「またまた、見すぎだよ」
「み、見てないよ」
友達と楽しそうに笑いながら話す将司をちらりと見ながら
本当にメールくればいいなあ、なんて思った。
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