「生きろ」
ガチャッ
「ごめんっ、遅れた」
息を乱しなから、屋上の扉を開けたのは私の彼氏。
「ユサ、ずぶ濡れ」
「遊んでた」
知ってるよ。
私はいつも持ち歩いているハンカチを持って、濡れているユサの髪をふく。
「いいよ。すぐ乾くし」
「風邪引いてもしらないよ」
「ひかねぇし。飯は?」
「まだ食べてない」
「食べようぜ。もう乾いたし」
はにかんで笑うユサの髪はまだ濡れている。
まぁいいか。と思った私は鞄を置いていた場所に座って、弁当を取り出した