「生きろ」

部屋が揺れてるんじゃない。
私の…体が…おかしい。


「名前…何?」


男の目がそらせない。
それどころか、自分から目を合わせる感覚。


「かしわら…」


「かしわら?」



口が…勝手に…


「柏原樹乃…」


「ジュノ、ね」



男が笑みを浮かべた瞬間、私の視界は真っ暗になった。

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