(本当は)学園一の美女VS学園一のモサ男

裏の顔

変装してから寮に戻ってきた。
寮はマンションだった。あたしの部屋は304号室。
一部屋に2人で生活する。運よく奏夢と一緒だった。
他の人は、あたしがモデルやってること知らないから、バレたら大変だしね…。
帰ったら、リビングに奏夢の姿はなかった。お風呂に入ってるみたいだ。
ちょうどいいから、あたしも入っちゃおう!!
奏夢とは中学のころからの仲だから、一緒入った事はあるしね!
と思ったらお風呂から奏夢が出てきた…。
「あ、おかえり!!もう帰ってたんだね~」
「うん。ただいま」
「お風呂入ってきなよ。疲れたでしょ?」
「うん。入ってくるね」
寮生活一日目のお風呂。つかれが吹っ飛んだ。
リビングに戻ったら、テーブルの上にご飯が用意されてた。
「早かったね。ご飯出来てるよ」
食べたけど、しょうがないか。せっかく作ってくれたんだし…。
小腹も空いたし、いっか!
「ありがとう!」
「あたしもまだ食べてないから、一緒に食べよ!」
「「いただきます」」
「おいしい~」
「よかったぁ!」
手作りだよね…。わざわざありがとう!やっぱ持つべきものは親友!
「今日はもう寝るね!」
「あ、うん。疲れたでしょ。片付けしとくから寝ていいよ」
「ありがとう~!もう、大好きっ!」
「ふふっ」
布団も用意されてた。奏夢ってなんでもできるような…。


次の日、目覚ましの音とともに目が覚めた。
朝起きたら、もう奏夢が起きてキッチンに立ってた。
朝ご飯も半分ぐらい出来てた。
「おはよう!」
朝から元気だな~。
「おはよう~」
「今日何時から仕事?」
「ん~。11時30分かな…」
「頑張ってね!先生たちは知ってるからいいよね」
「うん。勝手に抜けるよ」
「美珠には言わないの?」
「信じれると思ったら言う」
「そっか。莉音はトラウマなんだね」
「うん」
それからご飯を食べて。学園に行く準備をした。
いつものように、鏡の前で最終チェック。
相変わらずダサい。
でも、これならだれにもバレない。
Rionだってこと。

学校につくと、なんか人だかりが。
人間の円の真ん中に、モサ男が…。
これは、イジメというものでは…。
助けるべきなのか…。
あたしも今の格好キモいからヤバくね?
どうしよう。
あ!!奏夢に助けてもらえばいいんだ!
奏夢ならもう学園のマドンナ的存在だしね。
「奏夢~!」
「なに~?」
「ちょっと来て!」
「うっわ!ナニコレ?」
「たぶん、イジメだよ」
「マジで!?助けなきゃ!」
「は~い!いってらっしゃい!」
さっすが、平和主義!!!
「オラァ!何やってんだよこの野郎!」
て、怖っ!?ていうか、かわいさ全くナシ…。
しかも、あんな怖そうな男子蹴っちゃってるよ…。
いいのか?後で大変なことになりそう…。
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