ボクノトナリデ、
「あたしは、名波沙柚!この子は紀田玲菜!どっちも15歳だよ!」
さっきまでとまっていた沙柚が嬉しそうに言う。
まあ、そりゃそうか。
たぶん沙柚が目を付けたのは、櫂って人。李衣智って人は沙柚のタイプじゃないし。
それに、櫂って人もそこらへんの人よりかは、かっこいい。
顔は整っているし、ワックスで程よくセットされた茶髪はよく似合っている。
って、何流されてるんだろ。ナンパされてるのに。
どうやって、脱出しよう。
「大丈夫?玲菜ちゃんだよね。今からお茶しよっか。」
悩んでいるところに、突然話しかけられた。
「李衣智が珍し、さっき止めようとしたじゃんけ」
「お詫びだよ。たまにはね。」