ボクノトナリデ、





私は1人になった。



でも唯一あたしに救いの手を差し伸べてくれたのが皐月さん。

お母さんの義理の姉だ。


親戚との間で、誰が引き取るか話し合った時、皆は嫌がっていたのに。

皐月さんだけは、嫌がらずに「私の家で暮らそう」と言ってくれた。




彼女はとても、優しい。

でも、残酷なまでの優しさだ。



皐月さんはあたしを哀れんでいるから。同情だけの愛をくれる。




仕方ないことぐらい、わかっている。


もう、わかっている。



でも、すがりつかずにはいられないから。自分の存在が儚く消えそうで。



< 8 / 26 >

この作品をシェア

pagetop