×戦国ギャグ物語×
第12幕×弱点編
×嫌な予感
「霧助!出掛けるよ!」
「は?…何でござるか、唐突に…」
忍具をまとめていると、幸姫と政幸殿が拙者の部屋へ訪れた。
作業を中断させ、お二人に向き直る。
「これから幸と西の方へ行く、お前も一緒に来ないか?」
「拙者はお二人の護衛も兼ねておりまするよ、無論お付き合い致しまする」
「やったぁ!早く行こう!」
はしゃぐ幸姫と、嬉しそうに微笑む政幸殿。
拙者も急ぎ身支度を整え、屋敷を出た。
久々の城下町…相変わらず賑やかでござるな。
政幸殿と幸姫は手を繋がれ、拙者の前を歩む。
拙者の背後には、ひっそりと部下を忍ばせた。
何かあってはいかぬ。
すぐに対応出来る状態を保たねば。
「幸、はしゃぐと転ぶぞ」
「だって~楽しみなんだもん!」
「ところで政幸殿、西の方へ参ると申されたが…一体どこへ……、…ぬ?」
「…どうした、霧助」
「霧助?急に止まって…どうしたの?」
「……………」
この、臭いは…この風の臭いは……。
……ま、まさか…?
「……潮の…臭いが致す」
「よくわかったな、霧助」
「これから海に行くんだよ♪」
「うっ、う…う…う、ううううみィィィィッ!!!?」
拙者の叫び声が、城下町に響き渡った。
「は?…何でござるか、唐突に…」
忍具をまとめていると、幸姫と政幸殿が拙者の部屋へ訪れた。
作業を中断させ、お二人に向き直る。
「これから幸と西の方へ行く、お前も一緒に来ないか?」
「拙者はお二人の護衛も兼ねておりまするよ、無論お付き合い致しまする」
「やったぁ!早く行こう!」
はしゃぐ幸姫と、嬉しそうに微笑む政幸殿。
拙者も急ぎ身支度を整え、屋敷を出た。
久々の城下町…相変わらず賑やかでござるな。
政幸殿と幸姫は手を繋がれ、拙者の前を歩む。
拙者の背後には、ひっそりと部下を忍ばせた。
何かあってはいかぬ。
すぐに対応出来る状態を保たねば。
「幸、はしゃぐと転ぶぞ」
「だって~楽しみなんだもん!」
「ところで政幸殿、西の方へ参ると申されたが…一体どこへ……、…ぬ?」
「…どうした、霧助」
「霧助?急に止まって…どうしたの?」
「……………」
この、臭いは…この風の臭いは……。
……ま、まさか…?
「……潮の…臭いが致す」
「よくわかったな、霧助」
「これから海に行くんだよ♪」
「うっ、う…う…う、ううううみィィィィッ!!!?」
拙者の叫び声が、城下町に響き渡った。