BASE BALL LOVE ―初恋―
―入学―
初恋は、


なんでも完璧なやつだった。


サラサラの茶色い髪の毛に

白い肌。


あり得ないくらい端麗な顔立ち。


そんでもって頭脳明晰。


スポーツもめちゃめちゃできる野球バカ。


そんなやつにあたしは



小学校三年生の春



恋をした…――――。









「ねぇッ!優華ちゃんだょねッ!?」


「えっ…あ…うん」

……誰だっけぇ…。


「小学校ん時、優華ちゃんが転校するまでいっしょに登校してた…」


………う〜んと……


「…覚えて…ナイ…?」


…………。


あッ!!

「祐実ちゃんッ!?」

やっと思い出せた…


「うんッ!おぼえててくれたんだぁ」


「もちろんッ」


……最初、忘れてたけど…。


まぁ…気にしないで…。



「ってか、今日から中学生だねッ」


そぅ。


あたしは今日から中学生。

あたしが行く中学校は、一学年九クラスもあるとてつもなく巨大学校。


そしてめちゃくちゃ校則の厳しい学校でもある。


スカートは膝下。

そして靴下は膝と踝の間より下。


ほんと、ありえなぃ。



「って言うかさぁ…クラス替えの紙みた!?」


「えっ…まだ…」


誰と同じクラスなんだろ…

知ってる子ばっかだからいいんだけど…


あたしは小学校三年生の時転校した。


どこにか…?


それは…


一キロも離れていない隣の学校。


そして、中学校はその2つの学校がくっつくだけ。


だから知り合いばっか…



なんだけど…
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