私を愛してくれますか
突然柊から抱きしめられた私は思考停止状態に陥ってしまった。
「ゴメン!俺…お前のこと何もわかってなかった。口下手だからうまく言えないけど…俺とお前って母親しかいない似た者同士だから変に優しくしちゃあいけないって思ってて何のしてやれなかった。ホントごめんな。」
そう言って何度も謝る柊とを見てとてもうれしかったのに
「そうだよ…バカ…。」
私はついそう言ってしまった。少し沈黙して自分が原因なのに気まずいなと思っていると
「そうだよな…俺バカだよな」
柊が笑いながら言った。
でも、私の目からはどこか無理に笑っているように見えて…
「ゴメン!」
そう言って今度は私から柊に抱きついた。
「えっ!?」
「ホントはとってもうれしかったんだよ」
驚く柊に私は続けてそう言った。
その言葉を聞いた柊は私が今まで見たことのない屈託の笑みを私に向け「よかった」と言った。
私もその笑顔に言葉に安心した。