私を愛してくれますか

休日

今日も母は、仕事に行っている。

私の勘違いなのかもしれないが最近の母は機嫌が良いような気がする。

しかし、そんなことを考え始めると
私は悪い方向にしか考えないので…

私は気を紛らわせるように家の片づけをすることにした。

自分の部屋・玄関・キッチン・リビング…

一通り掃除を終え他に片付けるところを探しているとふと母の部屋が目に入った。

「お母さんの部屋かぁ…入ったら怒られるかなぁ…まぁいっか!」
なんて独り言を言いながら久しぶりに母の部屋に入った。

普段忙しくて掃除が出来ず汚いと思っていた母の部屋はとても綺麗にしてあったので引き返そうとしたその時


ッ!!!


衝撃が走った。

「~~~っ!痛!!!何!?」

私は踏んだものを見た。

それは見たこともないピアスだった。

何でこんなものが母の部屋にあるのだろう。と思いながら部屋を出た。



その夜。
私はピアスのことが気になり夕食を食べている母に聞こうと思った。

「ねぇ、お母さん」

「何?」

「今日、私掃除してたんだけど…お母さんの部屋にも入ったの」

「えっ!?」

母は一瞬驚きはしたもののすぐにいつもと変わらぬ顔に戻り

「汚かったでしょ?」

と聞いてきた。

「ううん…。ただ…ね見覚えのないピアスが落ちてたんだけど…」

それを聞いて母は少し考えた後

「いつか紹介してあげるね。」

とだけ言い残し部屋に入って行った。


紹介するって誰を…?

最近機嫌がいいのはそのせいなの?

私のこととどういう関係があるの?

分からないことは増すばかりだった。
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