天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅩ
結局どういう理由でお招きに預かったのか不明のまま、龍太郎は天音と共に学園を出た。

校門を潜った辺りで。

「~~~~♪」

天音は何やら歌い出す。

何かすっげぇご機嫌らしい。

ご機嫌らしいのだが、何だこの歌。

理事長も何とか文にしようと考えたのだが、表現しようがないほどの下手糞っぷりだ。

どのくらい下手糞かというと、今すぐ空き地の土管の上で、リサイタルが開けそうなくらいと言えば伝わるだろうか。

「お前…渾名『ジャ○アン』だろ?」

耳を塞いで言う龍太郎。

天音は首を横に振り。

「歌姫…」

絶対皮肉に違いない。

< 167 / 264 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop