天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅩ
しかしてその真相は。

『ここ、ここだよぉ』

物凄く背の低い小夜が、背中を叩いているだけでした。

極めて背が高く、バスケ部のエースと並べるほどの雅代と、天神学園チビッ子四天王(残る三人は食いしん坊娘、お花っ子、阿行)の一人であり、身長150センチ以下の小夜。

そりゃあ普通に雅代が振り向いただけでは、視界に入らなくて当然である。

「何だぁ…お化けかと思ったよぉ…」

心からの安堵の溜息をつく雅代。

『お化けじゃないよぉ、2年の城山 小夜っていうの…見た所1年の子みたいだけれど…何してるの?もう下校時間だよ?』

雅代の不審な行動に首を傾げる小夜。

「あ…私は平野 雅代っていいます…実は…」

雅代はそっと、物陰から向こうを指差した。

< 183 / 264 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop