天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅩ
まぁ説明の要もなく、手紙を渡した女子生徒は天音である。

が、物陰から見ている二人は、天音から招待した事など知る由もない。

1年生の間に広まる怪情報も手伝って、龍太郎一方的に悪者扱い。

そのまま龍太郎と天音は校舎を出て行く。

「帰っていくんでしょうか…?」

呟く雅代に。

『尾行するよっ』

武道家ならではの気配を消した動きで歩き出す小夜。

「えっ、ちょっ、小夜先輩?や、やめときましょうよ…見つかったらタダじゃ済みませんよぉ?」

ビビリの雅代は言うが。

『尾行するの、異論は?』

「あ、ありませんん…」

龍太郎より小夜の方がよっぽど怖かった。

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