天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅩ
ぶっちゃけ、小夜からすれば龍太郎が恐喝などする筈がないと信じている。

そんな事より、1年生の女子生徒と二人きりで下校している方が問題だ。

別に(まだ)付き合っている訳ではない二人だが、言ってしまえば浮気現場を目撃してしまった奥様の気分。

そりゃあ尾行せずにはいられない。

校門を出た龍太郎と天音。

と、突然。

「!?」

思っくそ下手な歌声を披露する天音。

あまりの騒音に、小夜と雅代は耳を塞ぐ。

『な、何でこんな下手な歌っ?』

「わ、わかった…龍太郎先輩がわざと下手に歌わせて、天音ちゃんを辱める羞恥プレイなんだ!いやあっ、龍太郎先輩怖くて変態ぃいぃっ!」

どうしてそう悪い方向にとるか、雅代。

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