天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅩ
『だからさ』

小夜はポンと拓斗の肩を叩く。

『あとは龍娘先生を信じて、毎日少しずつ鍛えていくと、きっと強くなれるよ。努力すれば肉体は自然と強くなるもの。努力は裏切らないよ』

「それは…」

拓斗は頷く。

「努力が裏切らないのは、龍太郎君を見てると分かるよ」

拓斗の言葉に、クスッと笑う小夜。

『それじゃあ私、そろそろ行くね。移動教室に遅れちゃう』

軽く手を振り、小夜は渡り廊下を小走りに駆けて行った。

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