素顔にKISS!!
昔の私。
「あ~かっこいいわ~」
親友の美嘉にノロケを言っているのは
私、諏訪野 絢。(すわの あや)
私の目線には初恋の相手、小林粋くんがいる。
粋君は何といってもルックスが良くて、サッカーも上手くてモテる。
でも・・・
「絢もったいないね。2組の川口くんを振るなんて。」
「そう?興味なかったんだもん。」
私がハッキリ言うと、美嘉がはあ~とため息をついて言った。
「いいな~。そんなこと言えるなんて。絢って今日だけで川口君と省山君でしょ?で、昨日は鵜山くんでー・・。」
美嘉が長々と話しているが・・・
そう、私は正直「モテる」のだ。
ミルクティーの髪に、
涙袋書いて、マスカラのダマダマはNG。
ナチュラルなカラコンに細めのアイラインを引いてナチュデカ目。
爪はいつもキレイで、歯は毎月ホワイトニング。タブレットは常時。
高めのローファーで足長効果。
誰がどう見たって「好き」になる。
だけど―・・・
私は昔からモテているわけではない。むしろ、いじめられっ子でTHE非モテ。
中学の頃はヤンギャルだった。