天使のi love you
頑張って想いだそうとしているのを見ると少し哀しくて少し嫌になる。思い出すときは頭が痛くなるらしい。

ガラガラ

3人と来て仲良くしゃべる姿を眺めてたけど新しい花を花瓶に入れに病室を出た。この花は私の誕生日の日にひかるがくれたもの。甘い香りでそれから大好きだったんだ。

ひかるが思い出せない代わりに私ばかりが記憶がよみがえる。花瓶に水が入る音を聞くとあの日の音が聞こえてくる。公園にあった噴水の音。

「よしっ!」

私のローファーの音がコツコツと響く廊下。

「ももって子はどんなの?」

部屋のドアの前に行くと中からひかるの声がした。

「ももは、人気者だよ。それがどうした?」

「俺の彼女なんだろ?」

「あぁ?彼女はひかるだろ・・?」

中から聞こえる会話が。つらくて・・・

ガラガラガラ

私は何気ない顔で部屋に入った。みんな私を見ると会話を変えようとあたふたしていた。

「どうしたの?もうっ、何の話?」

ベットの横にもう一つイスを出して聞く。

「お前って俺の彼女だったの?」

やっぱ、聞いちゃうんだね。

「はぁ~、何言ってんの?女友達って言ったじゃん!?」

実は何で記憶喪失になったのかも分からないほどだから私が彼女と知ったらあの日の事を思い出させて、つらい思いさせちゃう。そんなのダメ。自分なりに考えて気づいた答え。

「まぢ?も~お前らへんな嘘つくのやめろよ・・・?」

「・・・」

なにこの雰囲気。気まずいじゃん!
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