あの頃の僕らは
第1章 出会い
カーテンの間から射す眩しい程の光。
枕の下では夜のうちにセットしたアラームが携帯の安っちいスピーカーから最大音量で流れている。
時計を見るとまだ朝の6時。
まだ朝の6時とは学生が起きるには普通の時間だが、低血圧の私には最悪のシチューエーションだ。
…なはずだが、今日はなんといったって目覚めがいい。
お母さんにはめんどくさいと言っていたが、なんといったって待ちに待っていた高校の入学式なのだ。
新しいチェックの制服に夜のうちにアイロンをかけておいたYシャツ。
考えるだけでわくわくする。
1番の楽しみは私の大親友の彩と今日から同じ学校に通えることだ。
いつもなら起き上がるまでに30分もかかる私も1回目のアラームを消してすぐに起き上がることができた。