絡む指 強引な誘い 背には壁 Ⅲ
「いつも専門師を決めてある」
「あー。なんか言うね。違う人がすると変に凝るって」
「ああ」
「……これ筋肉じゃないよね?」
「……凝ってるんだ」
「すごいなあ……頭痛くない? 凝りすぎて」
「痛い」
「えー! 早く病院行こうよ!」
「……うるさい。もっと静かに揉めんのか」
「……」
人に肩たたき指示しておいて、うるさいって一体どういうことよ!?
肉が硬いせいで、すぐに手がだるくなる。いつまで揉むか考えはじめていたとき、ちょうどよいタイミングでルームサービスが運ばれてきた!!
「はーい」
シャンパンとサービスのフルーツとナッツ、パフェとホットサンド。いいねえ。明日は朝一で帰らなければならないが、若さと気力でどうにでもなる。
「はいどうぞー」
とりあえずグラスを出す。
「……」
無言で首を回す巽は、ほんと疲れているように見える。
「凝り性?」
「そうでもないんだがな……」
慣れた手つきでポンとシャンパンを開けると、グラスに並々と注ぐ。
「飲むか?」
「いらなーい」
いいね、アイスもフルーツもサンドイッチもどれも美味しい。
「ねねね、聞いたんだけどさ。選挙に出るの?」
巽はじろりとこちらを睨んだ。
「……誰から聞いた」
「いや、選挙に出るとは言ってないけど。あのさ、私に話しかけてたおじいさんいたじゃん。あの人が、今度の選挙はどうですかって聞くからさ。で、派閥争いが厳しくて私も苦しいんですわーみたいな話」
「ああ……」
「なになに、何の話し?」
「ただの世間話だろ」
「え、いやまあそうだろうけどさあ!」
「試されたんだよ。どれくらい知識があるのか」
「え――――、嫌な人―、初対面なのにそんなこと聞いてくるなんて」
「まあ、知識がないのを露呈しただけだろうがな」
「いやそんなね、突然選挙のこととか言われても、何も聞いてないんだから喋ることもないわよ!」
「(笑)、まあな」
「あー。なんか言うね。違う人がすると変に凝るって」
「ああ」
「……これ筋肉じゃないよね?」
「……凝ってるんだ」
「すごいなあ……頭痛くない? 凝りすぎて」
「痛い」
「えー! 早く病院行こうよ!」
「……うるさい。もっと静かに揉めんのか」
「……」
人に肩たたき指示しておいて、うるさいって一体どういうことよ!?
肉が硬いせいで、すぐに手がだるくなる。いつまで揉むか考えはじめていたとき、ちょうどよいタイミングでルームサービスが運ばれてきた!!
「はーい」
シャンパンとサービスのフルーツとナッツ、パフェとホットサンド。いいねえ。明日は朝一で帰らなければならないが、若さと気力でどうにでもなる。
「はいどうぞー」
とりあえずグラスを出す。
「……」
無言で首を回す巽は、ほんと疲れているように見える。
「凝り性?」
「そうでもないんだがな……」
慣れた手つきでポンとシャンパンを開けると、グラスに並々と注ぐ。
「飲むか?」
「いらなーい」
いいね、アイスもフルーツもサンドイッチもどれも美味しい。
「ねねね、聞いたんだけどさ。選挙に出るの?」
巽はじろりとこちらを睨んだ。
「……誰から聞いた」
「いや、選挙に出るとは言ってないけど。あのさ、私に話しかけてたおじいさんいたじゃん。あの人が、今度の選挙はどうですかって聞くからさ。で、派閥争いが厳しくて私も苦しいんですわーみたいな話」
「ああ……」
「なになに、何の話し?」
「ただの世間話だろ」
「え、いやまあそうだろうけどさあ!」
「試されたんだよ。どれくらい知識があるのか」
「え――――、嫌な人―、初対面なのにそんなこと聞いてくるなんて」
「まあ、知識がないのを露呈しただけだろうがな」
「いやそんなね、突然選挙のこととか言われても、何も聞いてないんだから喋ることもないわよ!」
「(笑)、まあな」