絡む指 強引な誘い 背には壁 Ⅲ
「……そんなことないですよ」
「いいや、やっぱ行くならハツラツとした若い子がいいに決まってる」
「……そうですか……」
「……ああ……今日は酔ったな……久しぶりに若い可愛い女の子と食事して……酔った」
「……そろそろ、帰ります?」
香月は完全に箸を止めた。
「僕は一人暮らしで今彼女もいないからあんまり帰りたくないけどね……」
「……」
「香月さんは彼氏、いないの?」
さて、どう出るか。
「……いないです」
「惜しいな、綺麗なのに」
附和は、薄く笑いながら目の前の香月を見つめた。
「そんなことないです」
「そんなことないよ。綺麗で、可愛い。最初吃驚したよ、こんな可愛い子が巽の彼女なのかって、ちょっと嫉妬したよ。だから違って良かった……これが一番の本音かな」
「……」
見つめたが、こちらを見ない。
「……、さ、帰ろうか」
立ち上がりながら、よろけてみせる。
「大丈夫ですか!?」
「うん、大丈夫。昨日寝てないからかな、酔いが回ったみたい。ごめんね、初対面の女の人にこんなとこ見せるなんて」
「いえ、私は……別に……」
香月も立ち上がり、バックを手に取る。
「さ、会計はしてあるから、そのまま帰ろう」
「え、あ、すみません。ありがとうございました。ご馳走様でした」
「いやいやこのくらいのこと」
店内の従業員の声を聞きながら店を出る。運よく、エレベーターが止まっていて、2人は待つことなく中へ入った。附和が押したボタンは、上、48階。
「え、上ですか?」
「うんそう……一応ホテルとってあったんだ。すぐ酔うから」
「あ、そうなんですか」
「家帰っても寂しいじゃない。だから……しかも今日は疲れてるし、ゆっくり寝たいなって」
エレベーターはすぐに到着すると、ポンと音をたてて開く。
附和はそれと同時に香月の手首をつかんだ。
「君みたいな可愛い子が一緒に寝てくれたら嬉しいんだけど」
「いいや、やっぱ行くならハツラツとした若い子がいいに決まってる」
「……そうですか……」
「……ああ……今日は酔ったな……久しぶりに若い可愛い女の子と食事して……酔った」
「……そろそろ、帰ります?」
香月は完全に箸を止めた。
「僕は一人暮らしで今彼女もいないからあんまり帰りたくないけどね……」
「……」
「香月さんは彼氏、いないの?」
さて、どう出るか。
「……いないです」
「惜しいな、綺麗なのに」
附和は、薄く笑いながら目の前の香月を見つめた。
「そんなことないです」
「そんなことないよ。綺麗で、可愛い。最初吃驚したよ、こんな可愛い子が巽の彼女なのかって、ちょっと嫉妬したよ。だから違って良かった……これが一番の本音かな」
「……」
見つめたが、こちらを見ない。
「……、さ、帰ろうか」
立ち上がりながら、よろけてみせる。
「大丈夫ですか!?」
「うん、大丈夫。昨日寝てないからかな、酔いが回ったみたい。ごめんね、初対面の女の人にこんなとこ見せるなんて」
「いえ、私は……別に……」
香月も立ち上がり、バックを手に取る。
「さ、会計はしてあるから、そのまま帰ろう」
「え、あ、すみません。ありがとうございました。ご馳走様でした」
「いやいやこのくらいのこと」
店内の従業員の声を聞きながら店を出る。運よく、エレベーターが止まっていて、2人は待つことなく中へ入った。附和が押したボタンは、上、48階。
「え、上ですか?」
「うんそう……一応ホテルとってあったんだ。すぐ酔うから」
「あ、そうなんですか」
「家帰っても寂しいじゃない。だから……しかも今日は疲れてるし、ゆっくり寝たいなって」
エレベーターはすぐに到着すると、ポンと音をたてて開く。
附和はそれと同時に香月の手首をつかんだ。
「君みたいな可愛い子が一緒に寝てくれたら嬉しいんだけど」