スキャンダル・ラヴ
「外も意外と暑いじゃねえか・・・
陰とかねえのかよ・・・」
校舎の周りを沿って歩く。
「おっ!」
ちょうど屋根が出て、
日陰になってるとこを見つけた。
「ふぅ~・・・」
ゆっくり体育座りの姿勢で
壁に腰をおろす。
「_____プルルルルルッ、プルルルルルッ」
「ああああああ、もう
せっかく休もうとした時に!!!」
ズボンがスキニー仕立てになていて、
ぱっつんぱつんの制服のポッケから
着信音を繰り返し続ける
携帯電話を取り出す。
「あ、もしもし!」
「なんだよ、陽向か」
「休憩中に悪いけどさ」
「なんだよ?」
「購買、見に行ってくれない?」
「は!?なんで俺が」
そうだろ、せっかく休もうとしてた
俺がわざわざ立ち上がって、
裏側の購買にまで
行かなきゃなんねえんだよ
「いくら陽向の言う事でもな・・・」
「お嬢様方が、いじめられっ子ちゃんが
いる購買まで出向かったらしいんだ」
「・・・」
「購買は玄関から入ってすぐでしょ?」
「お前は・・・」
「ん?」
「お前は、なんで
いじめられっ子なんかを心配してんだよ」
「なんか気になるんだ、その子・・・」
陽向はそいつのコト好きなのか!?
でも、めんどくせえし
いくら陽向の言う事でも
自分を差し置いてまで
知りもしねえやつんとこ駆けつけねえよ・・・
「俺、行かねえ」
「・・・わかった。
ごめん、じゃあ」
「____プツッ」
ああー、めんどくせえ・・・
でも笑いになら行ってやろうかな