【完】校内1のイケメンに恋をした!!
「せっかく久々に会ったんだし、このままバイバイなんてつまんないじゃん。
だからぁ、一緒にどっか寄って帰ろ?」
「どこかって…でもあの…私、龍輝さんと付き合うことに…」
「それは知ってるけど、デートくらいオッケーでしょ。
さ、行こ行こっ!!」
「ちょ、ちょっと大雅さんっ…!?」
………。
元気よく進む大雅さんに促され、私も教室を出た。
これからいったい、どこに行くつもりなんだろう?
…あれ?
でも大雅さん、どうして1年生の教室に?
……私に会いに来たわけじゃ、ないよね。
「大雅さん、1年生の誰かに用だったんですか?」
「ん?」
「だって私が教室に残ってたことは知らなかったですよね?
だから、誰かと会った帰りに私のとこに来たのかな、と」
「あぁ…うん、女の子とエッチなことしてた」
………。
…それって、にっこり笑って言うことじゃないと思います。
て言うか、学校でそういうのをすること自体ダメだと思う…。
「うわ、なにその軽蔑の眼差し!
冗談に決まってんじゃん、本気にしないでよー」
「…大雅さんなら本当にしてそうですよね」
「いやいや、さすがに学校じゃしないよー。
まぁ女の子と会ってたのは事実なんだけどね」
「…愛の告白でもしてきたんですか?」
「んや、される側」
……あぁそっか、「四聖獣」の大雅さんだもんね。
告白するよりもされる方が多いんだ、ってことを今更思い出した。
「…大雅さんって、やっぱりモテるんですね」
と、つい出てしまった言葉に、大雅さんは何も言わずに小さな笑みを浮かべるだけだった。