【完】校内1のイケメンに恋をした!!
店員さんに許可を取り、龍輝さんたちからは見えない遠くの席へ座る。
はぁ…。と息を吐いた時、向かい側に座った大雅さんが苦笑してることに気が付いた。
「あっ…ご、ごめんなさいっ…私、勝手にこんなこと…」
「ううん、俺は平気。 龍輝は怒ってたけどね」
「あ…龍輝さん、やっぱり怒ってました…?」
「少しね」
…振り返らず歩き続けたけど、あの時の龍輝さん、やっぱり怒ってたんだ…。
どうしよう…せっかく久しぶりに会えたのに、なんで私、こんなことしてるのかな…。
「このまま龍輝と破局しちゃったりして?」
うぅ…そんなこと言わないでください。
しかもすっごいニコニコ顔…。
……でも、本当にそうなっちゃうかもしれない。
付き合ってる感じがしないまま破局なんて、悲しすぎる…。
「…まぁ、龍輝は俺に怒ってたから、真由ちゃんと龍輝が別れることは無いんじゃない?」
「え? 大雅さんに、怒ってた…?」
「うん、俺に。 と言うことで、今から龍輝呼んでくるから。
龍輝とここでじっくり話しな?」
「え…!?」
いやいやいやっ…、何が「と言うことで」なんですか!?
「ちょっ…大雅さんっ…!!」
「いいからいいから」
「あっ…」
…ニコニコ顔の大雅さんは、そのままあっという間に向こうの席へと行ってしまった。
…そして数分後にこっちに来たのは、龍輝さん…。
冷たい瞳が、怖い…。
「………」
どっかり腰を下ろした龍輝さんは、やっぱり冷たい瞳のまま私を見ている。