【完】校内1のイケメンに恋をした!!
「えー? 彼女居たら男だけで一晩過ごしたりなんかしないって」
「え、でも去年の学園祭で知り合った人と付き合ったって、優ちゃんが…」
「あぁ…、あの時はちょっとデートしただけだよ。
俺、誰とも付き合ってないし、付き合うつもりもない。
そりゃあ、女の子と一緒に居るのは楽しいけどね。 でもそれ以上は無いよ」
「へぇ…そうなんだ」
意外。
…誰とも付き合ってないし、付き合うつもりもない。だって。
大雅さんって派手だから、常に色んな人と色んなコトしてると思ってた。
「…大雅さんって、もっとチャラチャラしてると思ってました」
「なんじゃそりゃ。
俺ってどう見ても硬派じゃん」
「…いえ、すっごく軟派です。
あ、健吾さんは硬派ですよね」
「いやいやー、健ちゃんは硬派って言うか、ただの筋肉馬鹿だよ」
「あ、確かにそうかも…って言ったらすっごい怒られそう」
「あはは、噂をすれば健ちゃん登場〜」
「え? あっ、ほんとだ!」
通りの向こうに、背の高い健吾さんが見える。
そしてその隣に優ちゃん。
…楽しそうに話してる二人、絵になるなぁ。
「…いいなぁ」
私と龍輝さんが並んで歩いても、きっと違和感ありまくりなんだろうな…。
と、それを思ったらなんだか悲しくなってきた。
「…私も、優ちゃんみたいに可愛く生まれたらよかったのになぁー」
と、ついつい出てしまった言葉に大雅さんはブッと吹き出した。