【完】校内1のイケメンに恋をした!!
「それ、お父さんとお母さんが聞いたら泣くよ?」
「あっ…すみません、つい…」
「まぁ俺も“龍輝になりたいー”とか思うけどね」
「え? 大雅さんでもそんな風に思うことがあるんですか?」
「まぁ、憧れってのは誰でも持ってるからね」
にっこりと、いつもと同じように笑う大雅さん。
…ううん、いつもと同じに見えるけど、でもなんだか凄く寂しそう。
「…大雅さん?」
どうしてそんな顔してるの?
と聞く前に、大雅さんは大きく手を振って健吾さんを呼んだ。
大雅さんに気付いた二人はすぐに近くに来て、私たちを見て笑う。
それに対する大雅さんは、今度こそいつもと変わらない顔で笑っていたから、私は何も聞かないままみんなと歩いた。
そして、龍輝さんの住むマンションへと到着する。