【完】校内1のイケメンに恋をした!!
「お前らなぁ、俺のどこを見て“美男”っつーんだよ」
「えー!? 龍輝くん美男子じゃん!!
て言うか自覚しなよぉ。
学校の女子みんな龍輝くんに惚れてるよ?
私も龍輝くんに惚れてる! だから付き合って!」
「は? 何言ってんだよ」
「何って、愛の告白に決まってんじゃーん」
「アホか」
あははっ、と、相変わらず楽しそうな声が響く。
………。
朔也さんは、「馬鹿な強がり」って言ってたけど…、でも全然違うよ。
龍輝さんは本当に楽しそうで、心の底から笑ってる感じがする。
…私と一緒の時とは全然違う。
私はあの子たちみたいに話せない。
だから…、龍輝さんを笑顔にすることなんて出来ない。
龍輝さんの本当の笑顔を、私は知らないのかもしれない。
「ねぇ龍輝くん、学祭ってやっぱり大雅くんたちと回るの?」
女の子が聞く。
「あー…わかんねぇ。特に決めてない」
…そういえば、もうすぐ学園祭だっけ。
…龍輝さん、学園祭ってどうするんだろう?
二人で一緒に回りたいけど…――、
「じゃあさ、私たちと回らない?」
――…えっ…?