【完】校内1のイケメンに恋をした!!
同時に、女の子たちの声も消えた。
だけど龍輝さんは、そんなこと気にすることなく言葉を続ける。
「…アイツ以外の女と回るなんて、出来ねーよ」
その言葉は、真っ直ぐで温かくて、優しくて、でも切なくて…。
色んな気持ちがいっぱいいっぱい詰まってるその言葉に、龍輝さんの笑顔が映る。
「アイツを誘う。
だからお前らとは行けねーよ」
(…っ……)
ハッキリ聞こえたその声に、今度は女の子たちが笑った。
「それって、クリスマスに会ったって言ってた子?」
「うん。 俺、マジでアイツに惚れてんだ」
「うわぁ、いいなぁ。
私も誰かにそのくらい想われてみたい」
あははっ、と、最初と同じように笑う女の子たち。
そこで予鈴が鳴り、「もう行かなきゃ!」との声と共に笑い声が遠ざかっていく。
「………」
龍輝さんの声が頭の中で何度も繰り返される。
“アイツ以外の女と回るなんて、出来ねーよ。”
“俺、マジでアイツに惚れてんだ。”
…龍輝さん…。
「マジで惚れてるんだよ、お前に」
「…っ……!?」
…小さな声が、さっきと同じ場所から聞こえた。