【完】校内1のイケメンに恋をした!!
「お前と手ぇ繋ぐのも、こうやって抱き締めんのも…ほんとは全部怖いんだ。
…真由が好きだから…、だからお前との距離を壊したくなくて、それで前に進むのを躊躇しちまう。
…でもさ、止まったまんま一生を生きてくなんて、そんなの俺は嫌だ。
だから俺は、“今”を壊してでもお前に近づきたい」
…スッと頬に触れる手。
その手に誘われるがまま、龍輝さんと視線がぶつかる。
「…壊れたら、また二人で作っていこう」
またゆっくりと、私たちの距離が近づく。
「龍輝さん…」
「…真由」
お互いの息がぶつかって、そして、混じり合う。
…その日私たちは、
授業開始のチャイムが鳴る中で、初めての口付けを交わした。