【完】校内1のイケメンに恋をした!!
「…でも、真由らしい良い答えだと思う」
苦笑の中に見える優しい瞳。
その瞳が隣に座る龍輝さんを映す。
「真由のこと、泣かせるなよ?」
「…ん。 無理かもしれないけど、頑張るよ」
「…あのさ、そこは“任せとけ”とか言うべきじゃない?」
「あー…じゃあ、任せとけ」
「遅いし」
あははっ、と楽しそうに笑う二人。
その隣に居る大雅さんも、なんだか凄く楽しそう。
「龍輝と朔ちゃん、やっぱり仲良いね」
その言葉に、龍輝さんと朔也さんはお互いを指差して言う。
「そりゃあ、俺が居なきゃ朔也はなんも出来ねーからな?」
「俺が見とかなきゃこの馬鹿、なに仕出かすかわかんないだろ?」
「…おいコラ朔也、俺がいつ仕出かしたっつーんだよ」
「いつもじゃん。 て言うか俺、龍輝が居なくても全然問題無いし」
「なんだとコラ」
「なんだよ」
……ギャーギャーと言い合いを始める二人。
その隣でお腹を抱えてけらけら笑う大雅さん。
みんながみんな楽しそうで、嬉しそう。
「おーい、真由ちゃーん!」
と、そこに仕事を終えた優ちゃんと健吾さんも混ざり、場はもっと盛り上がる。
「なぁ健吾、俺っていつも仕出かしてる?」
「ん? あぁ〜そうだなぁ、いつもやらかしてるな」
「え、マジ?」
「マジ」
「うっわ、ありえねー」
ガハハと大きな体を揺らす健吾さんに龍輝さんは頭を抱え、朔也さんは「ほら見ろ」と言った顔で笑ってる。
…「四聖獣」が揃うのは久しぶり。
だけどそれでも4人は前と同じように笑ってそこに居る。
……よかった。
みんな、前と同じように楽しそう。
…想う気持ちとか、そういうのは変わったかもしれないけれど。
だけどそれでも4人は一緒に居て、そして…、
そこには私と優ちゃんも居る。
朔也さんの気持ちに応えることは出来なかったけど、でも朔也さんは私を見て微笑んでくれる。
だから私も、朔也さんを見て小さな笑みを浮かべた。