【完】校内1のイケメンに恋をした!!
ドキッ と心臓が鳴るよりも早く大雅さんの姿が目に映る。
少し怒ったような感じで頬っぺたを膨らませて、どーんと仁王立ち。
「…朔ちゃん、真由ちゃんは俺のだからね?」
…って、別に大雅さんのものなんかじゃないんですけど…。
「大雅。ガキじゃないんだから、少し話してたくらいで怒るなよ」
…対する朔也さんは、ふっと笑った後に遠くを見、なんでもないような感じで言葉を続ける。
「で、どうした? チケット、買ってくれたんだろ?」
「ん? あぁ買うには買ったけど、ちょっと問題発生」
いつの間にか映画館に到着していた私たち。
物凄い混みようで、大雅さん以外のメンバーの姿が見つからない。
「これから見る映画、公開されたばっかりだからさぁ、見ての通りめちゃ混み。
で、席が3対3に別れちゃったんだ」
「あぁ…それで?」
「健ちゃんと優ちゃんは隣がいいって。
で、俺は当然真由ちゃんの隣! 龍輝と朔ちゃんはどうする?」