【完】校内1のイケメンに恋をした!!


…トイレかな?


そう思ったけれど、龍輝さんが戻ってくる気配は無い。


映画は着々と進んでいき、主人公が竜に乗って敵と戦う良い場面。

でも私の頭の中は龍輝さんのことでいっぱいで、全然映画に集中出来ないでいた。




(…何か、あった…?)


不安ばかりが渦巻く。

そんな中、隣の大雅さんがちょんちょんと肩をつついた。


言葉は無く、小さなジェスチャーで出入口を指す。
それから「行けば?」と言うような顔で微笑んだ。


「…大雅さん…」


…ありがとう。




「…私、行ってきます」

「うん」


小さく声をかけ、周りの邪魔にならないよう静かに外へ出る。




……。




…龍輝さんは、ロビーに設置されてる椅子に座って携帯をいじっていた。

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