the second 〜永遠の恋人〜
和歌山の新宮市に降り立った尚人は、南紀の温暖な気候を期待していたのに、そのあまりの寒さに身震いした。
気象庁ではこの冬1番の寒さだと言っていたが、テレビさえ持っていない尚人には知る由もない。
行き先も決めて無かったのだが、自然と尚人の足は『サウスセンターホテル』に向かう。
紗耶香といつも逢う想い出のホテルだ。
道順もすっかり頭に入っている。
もう何度来たことか…
ロビーに入った尚人はとりあえず1階ラウンジに腰を下ろしコーヒーを注文した。時計を見るとちょうど11時である。
チェックアウトの時間らしくエレベーターが開く度に大勢の人間が吐き出されるようにフロアに溢れ出した。
スーツ姿もいればジーンズのラフな若者もいる。
ビジネスマンが多いが中には高校生ぐらいにしか見えないカップルもいた。
何と無くエレベーターから紗耶香が出てくるような気がしていた尚人は苦笑しながら席を立つ。
気象庁ではこの冬1番の寒さだと言っていたが、テレビさえ持っていない尚人には知る由もない。
行き先も決めて無かったのだが、自然と尚人の足は『サウスセンターホテル』に向かう。
紗耶香といつも逢う想い出のホテルだ。
道順もすっかり頭に入っている。
もう何度来たことか…
ロビーに入った尚人はとりあえず1階ラウンジに腰を下ろしコーヒーを注文した。時計を見るとちょうど11時である。
チェックアウトの時間らしくエレベーターが開く度に大勢の人間が吐き出されるようにフロアに溢れ出した。
スーツ姿もいればジーンズのラフな若者もいる。
ビジネスマンが多いが中には高校生ぐらいにしか見えないカップルもいた。
何と無くエレベーターから紗耶香が出てくるような気がしていた尚人は苦笑しながら席を立つ。