the second 〜永遠の恋人〜
『で、その事件と今回の君の行動とどう結び付くわけだ?』

『…同じ犯人だと思ったんです』

『はあ?』

何を根拠にそんな突拍子もない事を言い出すのかと鬼頭は眉をひそめる。

しかし次の瞬間ある事が脳裏に浮かんだ。

(待てよ…宿泊客の中に確か和歌山の学生が)

『理由なんて自分でも分かりません。ただ漠然と同じ犯人だって直感が働いたんです』

『直感?くだらん。そんな物が何になる、直感で事実が分かれば俺達の仕事なんて意味が無いんだよ!』

こんな若者相手に意地になる自分に鬼頭は驚いた。

北詰尚人は宿泊客の中にいた大学生が和歌山から来た事を知らない可能性が高い。なのにそんな事を言う。

『で、死体を見つけた後、君はどうやって犯人を捜したんだ?』
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