the second 〜永遠の恋人〜
『何てこった…』

惨状を目の当たりにした弓暢は絶句した。

事件の概要は電話で聞いたが、女二人が争ったあまりの激しさに次の言葉が出ない。

『ごめんなさい…』

『まぁやっちまった事は仕方ないさ。慶子だって悪い。先に刃物を持ち出したのもこいつだろ?』

『信じてくれるの?』

半分泣き声で弓暢を見つめる。

『当たり前じゃないか、それに慶子は昔から激昂する所があったから』

『私、警察に行くわ。迷惑ばっかりかけてゴメンね』

疲れ果てた顔で未音は呟いた。

もう何もかもに疲れてしまったし、どうでもよくなってきた。
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