the second 〜永遠の恋人〜

『うん…ごめんね先生、先生の奥さん殺しちゃった…』

『まぁ仕方ないさ。正当防衛だから…でも俺達にはそれは通用しない。いくら裁判で無罪を勝ち取ってもそれが何になる』

弓暢の言葉を虚しく聞きながら未音はバスルームに入った。

血がこびりついた服を苦労して脱ぎすて熱いシャワーを浴びる。

切られた右手が痺れるように痛い。絞められた首筋も紫色に変色していた。

（首の跡どうしよう…）

鬱血した慶子の手形が、未だ絞め続けているような気がして未音は激しく咳込んだ。

とりあえず血を洗い流し右手には包帯を巻く。

長袖のシャツに冬物のジャンバーを着込み帽子を目深にかぶった。

『何処に棄てるの？』

『このマンションの裏だ』

『えっ！…そ、そんな近くに？』