the second 〜永遠の恋人〜
自分の部屋は最上階の7階。

家が裕福な紗英は未音のような本当のワンルームと違い、20畳近い1LDKに住んでいた。

一人で住むには広すぎるぐらいだ。

『今度は樹君を部屋に入れちゃおうかな』

そう呟いた時、エレベーターが4階で止まった。

ドアが左右に開き男が乗り込む。

『えっ?な、なに…!』

その顔を見た瞬間、男の右手が一閃した。

首筋に電気が走ったような感触を受け体が硬直する。


気が付くと紗英は床に座り込んでいた。

両足に全く力が入らない。

乗り込んだ男も居なくなっていた。

実際には僅かな時間しか経っていないのだが、紗英は1時間以上もの長い間に感じられた。

(私…死ぬのね)

何故だか直感的に紗英は思った。
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