the second 〜永遠の恋人〜
一応顧問を務めてくれる講師がいたので昨年は資金を出し合って三回白馬に行く事が出来た。

今年も一回目のスキー合宿を来週に控えている。合宿とは言ってもただのスキー旅行に過ぎないのだが…。

『手紙の内容?ちゃんと見てないわ。最初の方だけちょっと目を通して棄てちゃった。だって、昨日は電気が点きっぱなしだったとか、夕食をファーストフードで済ませただろ、とか気味悪いんだもん』

『それってヤバイよ、藍原さんの事いつも見てるって事だろ?完全なストーカーじゃない?今度手紙が来たら棄てずに警察に届けるべきだ』

肩まで伸びた長髪を手で掻き分けながら仲村樹が言った。はっきり言って似合ってないのだが、本人は気に入っている様子なので未音も言い出せない。

対照的に頭髪を短く刈り込んだ浜口康太はとても清潔感があって未音は好きだった。
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